T-P (全リン)
高圧蒸気滅菌器を用いて加圧下でペルオキソ二硫酸カリウムによる分解を行い、生成したリン素イオン体リンを測定し、試料量中の全リン(P)を定量する方法である。(モリブデン青 <アスコリビン酸> 吸光光度法)
準備するもの
200mlメスシリンダー、分解瓶、オートクレープ、50mlメスフラスコ、分光光度計、8%ペルオキソ二硫酸カリウム溶液、硫酸(1+2)、ニトロフェノール、20%水酸化ナトリウム、モリブデン酸アンモニウム溶液、5%アスコルビン酸溶液
測定手順
- ペルオキソ二硫酸カリウム8%溶液の作成。(フラスコにBL及び検水名、希釈倍率を記したテープを貼っておく)
@ 薬品ペルオキソ二硫酸カリウム8gを100mlビーカーに用意する。(※薬剤庫の下の段にある…キーボックスから薬剤庫の鍵を持ってくる. ※8gの計量はまず計量機にビーカーを載せてからスイッチを入れると”0.000”になるのでその状態で薬品を入れていって8gぴったりに量りとる.)
A 100mlメスシリンダーで100mlの蒸留水を計量し@に入れる。
B 電気ヒーターにAを載せ加熱しながら溶かす。(解け難いが完全に溶解するまで溶かす.)
- 200mlメスシリンダーに検水20mlを採取し10倍希釈して試水とする。(検水10mlを100mlにメスアップでもよい.)
- BL+検体数の分解瓶を用意する。(瓶にはマジックでBL、1、2、3 …となるべく大きく書く.)
- BL+検体数の30ml全量ピペット(ホールピペット)を用意する。(異なる試料に同じピペットは決して使用してはならない.)
- BLと検体を30mlづつ分解瓶に入れる。(SSが多い場合は前処理として精密ろ過を行うこと.)
- H2SO4(1+2)を1mlづつ入れる。 (マイクロピペットを使用しても良い…’2’と’5’があるがこの場合は’2’を使用する.)
- ペルオキソ二硫酸カリウム8%溶液を5mlずつ加える。(5mlピペットを使用.)
- 分解瓶に蓋をして混和する。(この時、中の溶液が蓋にあたらないように注意しながら混和すること.)
- 分解瓶を白いバットに全て入れる。(バットはオートクレーブまで運ぶのと出した後に水冷するために使用する.)
- オートクレーブに入れる。
@ 中(下の受け)に蒸留水を目一杯入れる。
A 分解瓶を中に1本づつ入れていく。
B 扉を閉め、いっぱいまで閉める。
C 上の緑、下の青のつまみが”Close”になっていることを確認する。
D ダイヤルを30分まで回す。(外側50Hzに合せること.)
E スタート。(120℃に達してから30分なので約1時間かかる.)
F 終了しブザーが鳴ったらダイヤルを”0”にする。(ブザーが止まる. この段階ではまだ決して扉を開けないこと.)
G 上の緑のつまみを全開にして中に空気を入れる。(流しに蒸気が吹き出すので蛇口の水を流しながら蒸気が出切るまで約5分間待つ.)
H 黒いダイヤルを回し扉を開ける。(この時、下に水がたれるので扉直下の床に紙ワイパーを敷いておくこと.)
I はさむ器具を使用し、1本づつ取り出し白いバットに入れる。
- バットごと流しへ持っていき水につけ冷却する。(水道水を流しながら約10分くらい. 手で触って少し暖かいくらいまで冷えればOK.)
- 50ml全量メスフラスコをBL+検体数用意する。(フラスコにはマジックでBL、1、2、3 …と書いておく. ※全量メスフラスコは冷蔵庫横の木の棚の中.)
- 50ml全量メスフラスコに分解瓶から全量を移す。(冷却時に瓶についた水滴が混ざらないようにするため分解瓶を紙ワイパーでくるんだ状態でメスフラスコに移す作業を行うこと.)
- ニトロフェノールを慎重に3滴加える。(ニトロフェノールは冷蔵庫内の黄色い薬品…冷蔵庫の鍵もキーボックスにある.)
- 20%-NaOHで中和する。(実験台の棚の上、H2SO4のとなりにある. 1ml駒込ピペットを使用. 付けるゴムは赤.)
まず2mlづつ全てに加えて、その後黄色に呈色するまで1滴づつ慎重に加えていく。(試料によって異なるので1試料づつ慎重に最初から1滴づつ加えていくのが基本.)
- モリブデン酸アンモニウム溶液(正面の大きい茶色のビン)を5ml加える。(エアー抜き後、メスフラスコの口までもってきて上げて下げる.)
- アスコルビン酸溶液5%を1ml加える。(1mlのホールピペットを使用…黒いゴムを装着. マイクロピペットを使用しても良い.)
アスコルビン酸溶液5%の作り方
@ アスコルビン酸を薬品庫から出し、5gをビーカーに取り出す。計量は電子天秤で正確に行う。
A 蒸留水を10〜20ml加え振り混ぜながら100ml共栓メスシリンダーに移す作業を数回繰り返し、ビーカー内のアスコルビン酸を完全にメスシリーダーへ移す。
B 共栓メスシリンダーまで蒸留水でメスアップする。
C 共栓メスシリンダーに蓋(16)をして完全に溶解するまでよく振り混ぜる。(けっこう振らないと解けきらない.)
D 「アスコルビン酸溶液5%… 年 月 日」というふうに作成日を記入し、冷蔵庫へ収納する。(1週間から10日くらいで使用できなくなる.)
- 蒸留水で全量メスフラスコ50mlまでメスアップする。
- メスフラスコにフィルムをかけ、よく振り混ぜ、20分間放置(25℃)する。(青発色。河川水は青くなり難い。)
(タイマーで計測.)
- 19の試料を分光光度計で測定する。
分光光度計(Spectrophotometer)での測定方法
@ 電源スイッチ(左下)を入れる。
A しばらくすると検量線を示すグラフが表示される。
B 棚の上に覆いを被せてあるガラス容器(2ヶ)を用意する。(この時、すりガラスの面をつまんで持つこと。 決して透明の面には触れないこと!!.)
C BLを容器に入れ、2〜3回共洗いを行った後、容器の9分目くらいまで入れる。
D 容器の周りをイオン交換水で洗い流す。(容器の上の方をつまむとよい. 容器の中にイオン交換水が入らないように慎重に行うこと.)
E 容器の周りをワイパーで拭取る。(箱から取り出したワイパーは衣服に触れないように片手の手の中でまるめ. 容器の下から包み込むようにして両手で持って拭くとよよい.)
F 装置の蓋を開け、BLを入れた容器を奥にセットする。(装置の蓋は開けたままにしない. セットしたらすぐ閉める.)
G C〜Eの手順でBLを装置の手前にもう1本セットする。
H 画面の数値が安定するまで待つ。
I 「オートゼロ」 「スタート」の順にキーを押す。
J 測定結果が表示される。
K 蓋を開けて手前を取り出す。(奥に入れたBLは最後の試料の測定が終了するまでセットしたままにする。)
L 中身を捨て、イオン交換水で洗う。
M 検体1を容器に入れ、2〜3回共洗いを行った後、容器の9分目くらいまで入れる。
N DEGHの手順の繰り返し。
O 「スタート」キーを押す。
P 次の検体以降はJ〜Mの手順を繰り返し、全ての検体を測定する。
Q 全て終わったら「紙おくり」キーを押す。測定結果がプリントされた紙がでてくるので切り離す。
R 「測定メニュー」画面に変わったら電源OFF。
※ 検体のT-P濃度に応じ、測定範囲を設定する必要がある。T-P濃度1〜20r/lが予想される場合はそのままでよい。それ以下の濃度が予想される場合は、「画面リターン」キーを2回押し、「6」条件呼び出しで「1」を選択する。検量線が表示される。
- 50のメスフラスコは、水通で洗い流した後、超音波洗浄器に入れて、15分タイマーをかける。 終わったらもう一度水道水で流し、蒸留水で洗い、乾かす。